魹ヶ崎から戻り、姉吉キャンプ場をあとにする。
ほどなくして、道端に管理人の家らしき建物。
小さな子どもが、お母さんと一緒に手を振ってくれた。
こういう地元の人の支えがあってこそ、自分の“旅の楽しみ”は成り立っている。
ただバイクで走って観光しているだけでは見えないけれど、“支えられている旅”でもあるのだ。
魹ヶ崎の余韻を残しつつ、盛岡へ山越え
姉吉キャンプ場から再びXJR1200にまたがり県道41号を北上。
山田町側とは打って変わって、道が広くて走りやすい。気持ちよく流せる。
そのまま「盛岡宮古横断道路」へ。
距離だけ見れば大したことはないのに、とにかく身体が重い。
魹ヶ崎まで往復で約2時間歩いた代償は、想像以上だった。
これから魹ヶ崎へ行こうというライダーは、この日の行程は短めに抑えるべし。間違いない。
魹ヶ崎を往復した腹ペコライダーはわんこそば何杯食べられるか
たどり着いたお店は定休日
そば処は各地にあるけど、わんこそばを経験できるお店というのはそんなに多くない。今回盛岡を宿泊地と決めた理由はそこにもある。
目指すは、盛岡名物・わんこそばの「東屋 駅前店」。
ナビに従って駅前へ向かうが──バイクが停められない。まさかの駐輪場が“ない”。ナビ検索しても“ない”。
ふと頭に浮かぶ「今日泊まるホテル」の存在。
盛岡ニューシティホテルへ向かい、チェックイン前にバイクを置かせてもらう。
助かった…。
改めて東屋駅前店へ向かうと──「本日定休日」。
途中道の駅で電話したら通じたので、どこかは開いているはず。そう思い調べたら「本店は営業中」とのこと。急いでタクシーを捕まえて東屋本店へ。

受付順の入店方式。当日予約は不可。
ルールを聞いて待機。
「男性の平均は50〜60杯、100杯で木の札がもらえる」とのこと。
昼食抜きで挑戦、腹は空いている。
【挑戦】目指せ100杯!わんこそばバトル開始
まずは15杯。余裕。

30杯。まだいける。
45杯。むしろ楽しくなってきた。

60杯──突然、波が来る。お腹が膨らむ。
70杯──食べられるけど、飲み込めない。
結果、記録は80杯。

100杯の木札は手に入らず。悔しいが、腹も身の内。
ちなみに15杯=かけそば1杯分なので、まあまあおなか一杯。
よく大食いで「箸が止まった!」なんていう解説をされるが、一気に食べ過ぎた場合食べ物を拒絶して呑み込めなくなっているのを初めて体感する。
腹ごなしに盛岡の街の文化散策
腹パン状態で、盛岡の街を少しだけ歩く。
赤レンガの岩手銀行旧本店本館。

どこか見たことがある気がするかもしれないが、東京駅も設計した辰野金吾氏の設計。(性格には合作っぽい:右写真)


啄木・賢治青春館のレトロな佇まい

盛岡城跡公園で風にあたる
最果てをめぐるツーリングはまだまだ続く
ロングツーリングに欠かせない「洗濯タイム」。
コインランドリーで洗濯機を回しつつ、ツーリングマップルで明日のルートを確認。
そして駅前のコンビニで翌朝用の食糧を調達。この“生活感”もまた、旅の一部なのだ。
さて明日は盛岡をあとに、次はいよいよ最北端の地・大間崎へ向かう。
十和田湖を越え、尻屋崎を経由して、「最後の端っこ」へ。
最果てから最果てへ。
XJR1200と巡る旅は、まだ終わらない。