バイクのエンジンの塗装の剥がれによる悩みをお持ちの方は多いと思います。
実際私も何年も悩み、ようやく重い腰を上げ自家塗装に踏み切りましたが、いろいろ調べる中で、最後の不安は耐熱塗料の焼き付けという作業に関することでした。
オキツモの乾燥時間
私が使用した耐熱塗料は、オキツモのツヤ有りを選択しました。
メーカーの塗装仕様書を確認したところ、乾燥時間は塗装後24時間または180度×20分~30分と表記されています。
塗装後24時間というのは気象条件によっても異なりますが、冬場の寒い時期でなければおおよそ大丈夫ではないかと思います。
また、目視や触った感触などから、乾燥具合を確認することが出来ます。
問題はそのあとです。
バイクのエンジンの自家塗装、最大の難関「焼き付け」
オキツモの塗装仕様書にも180度程度の熱が20分から30分以上かからないと完全硬化しません。と明記されています。
サイトによっては、ストーブやファンヒーターなどを使って加熱するなんてことを書かれてたりしますので、ここでバイクに乗せたままエンジンを塗装することに一つの限界があるわけです。
でも、エンジンの自家塗装を考えるにあたって、バイクからエンジンを下せる人ってそんなにいないですよ。
そこで自家塗装でありながら焼き付けられる方法というものを考えてみました。
オキツモに耐熱スプレーの焼き付けについて聞いてみた
やはり素人よりプロ、しかも作っているメーカーであればに詳しいことが聞けるのでは?と思い、実際にオキツモへ問い合わせてみましたので、こちらも参考にしてください。
ほうほう、そうでしたかな?気付きませんでした。ほかにもDIYでいい方法ないでしょうか?
エンジン自体の発熱で完全硬化への期待は出来そうですね。
それにしても近赤外線のヒーターとはどんなものかと調べたところ、どうも板金屋さんとかにあるようなもののようですね。
エンジンの熱だけで焼き付ける
近赤外線ヒーターというのも、決して手が出せないような価格でもない気がしますけど、やはりプライベーターでやってみるというには少し高額かもしれません。
そこでオキツモの回答をヒントに考えたいと思います。
XJR1200は大排気量空冷エンジンということで、かなりの熱量があることが簡単に想像できるかと思います。
エンジンの外側は走行風などで冷やされるとはいえ、それでもエンジンに水が掛かった時には一瞬で蒸発します。
それを目安にエンジンの表面温度を推測してみたいと思います。
こちらはフライパンの予熱温度を水滴を落とした時の状態で比較したものです。
画像引用:フライパン予熱温度は水滴で
恐らくバイクの場合、水が掛かって蒸発することを考えると100度以上あることは想定されますし、特に排気側となると、マフラーのエキパイからの放射熱の影響もあり、さらに高い温度になっていると想像できますが、非接触型の温度計で測ってみるのもいいかもしれません。
ヒートガンとの併用
そうかといってエンジンオイルのことを考えると走った後のエンジンオイルほど高温になっているとも思えません。
そこでヒートガンを併用して焼き入れを行ってみてはどうでしょうか。
ヒートガンは工業用のドライヤーのようなもので、ものによっては最大600度といった熱風を発生させることが出来ます。
エンジンを掛けてエンジンに発熱させつつ、ヒートガンで表面からも過熱してやれば180度という温度は不可能ではないと思いませんか?
ただしバイクの排気音とやけどに注意!!
ヒートガンはいろいろなメーカーから高いもの安いものいろいろ発売されていますが、一つの目安として家庭用で使うには1500w以下のものをおすすめします。
一般的に家庭用コンセントは15Aとされており、それを超えるとブレーカーが落ちやすくなたり、長時間にわたって使用すると配線が加熱されたりする可能性があります。
マキタのヒートガンは最大温度550度、消費電力1200wと家庭用のドライヤー並みですのでお勧めします。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
バイク乗せたままエンジンの塗装をする際に最大の難所となりそうな焼き入れという作業ですが、エンジン本体の発熱量と、少しばかりの機材の力を借りるとかなり現実的な作業になりそうですね。