カメラを持ってからずっと気になっていた黒抜き撮影。
黒抜き撮影というのは、真っ黒な背景のなかに対象物だけを浮き上がらせて撮影する方法。
たびたびSNSでは見かけていたものの、果たしてどうやって撮るものかと試行錯誤をしてました。
特殊な撮影機材が必要なのか、それともそういう条件が揃えば撮れるのか、はたまたそれだけのスキルが必要なのか。
そんな折見つけた「比較明合成」と「スポットライト」という2つのキーワード。
これならできると感じて挑戦してみました。
結論から言うと、一眼レフやミラーレスといったシャッタースピードや絞りが調整できるカメラと三脚、たった一つのソフトで撮影が可能です。
バイクの黒抜き撮影に必要なもの
- 三脚
- カメラ
- 比較明合成ソフト
- 光源
三脚
後述しますが、黒抜き撮影は長時間露光にて撮影しますので、三脚やカメラが固定できる場所というものが必要になります。
カメラ
カメラは絞りやシャッタースピード、ISOといった基本的なマニュアル撮影ができるものであれば大丈夫です。
必然的に一眼レフやミラーレスといったカメラになるかと思いますが、高級コンデジと呼ばれるグレードのカメラなら可能かもしれませんので、お手持ちのカメラをご確認ください。
比較明合成ソフト
こちらはフリーソフト「シリウスコンプ」を使用します。
いろんなソフトがあるかとは思いますが、フリーで使いやすいので私はこれを使ってます。
https://bikelife.work/free-siriuscomp/
光源
おそらく頻繁に黒抜き撮影をしてひる人はスポットライトのようなものを利用してると思うのですけど、今回私はマキタのワークライトを使用しました。
![バイクの黒抜き撮影をするために使用した照明](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2018/09/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E3%83%88%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%83%9E%E3%82%AD%E3%82%BF%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%B3.jpg)
黒抜きでバイクや車を撮影する方法
撮影条件
撮影対象の背景に民家などの明かりが入らない場所や、外灯の影響を受けない場所を探してください。
月が出ていてもカメラの設定で何とでもなりますので、この辺りは嬉しい誤算でした。
カメラの設定
私が撮影した条件は以下の通り。
- ISO100
- シャッタースピード5秒
- 絞り F25
あとほぼ満月だったので、露出はマイナス補正を入れてます。
シャッタースピードは黒抜きになる程度に長くした方が、少ない枚数で作業ができると思います。
何回かに分けてバイクを隅々まで照らしながら撮影する
もうここからは撮影に入りますが、シャッターを開いている間、光源でバイクを順に照らしていきます。
もちろん比較明合成を掛けるので、カメラが動かないようにリモコンを使うと便利ですが、もしもリモコンがなければセルフタイマー機能を使えばシャッターを押す瞬間のブレは解消します。
- ワークライトは一方向照射のものを使用してください。
- 光源がカメラの方を向かないように注意してください。
- 照らし忘れた場所がないか確認しましょう。
- 黒っぽい服装をしておいた方が無難。
ワークライトのようなもので照らすのであれば一方向のものを使用する
カメラの後ろからスポットライトで照らすのであれば問題はありませんが、ワークライトのようなもので照らす場合、光源が直にカメラに写らないようなものを使ってください。
こちらは失敗例。
![光源が写りこんだ黒抜きしたバイク](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2021/04/caa3d15b12e4bb45be764ce1ea43aa68.jpg)
直に光源がカメラに写ってしまってます。
照らし忘れがないかプレビュー画面でチェックする
こちらの写真。
![比較明合成して黒抜きしたバイク](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2021/04/ff12a29398c87b22cf940b2a0e366f37-1024x685.jpg)
一見すると綺麗に写っていますが、実はエンジンの下の方を撮影したものがなく、エンジンが黒っぽくなっています。
カメラを移動した後だともう取り返し尽きませんから、動かす前に十分チェックしてください。
黒っぽい服装をしておく
カメラの後ろから照射できるようなライトがあればまだしも、ワークライトでバイクを照らそうとした場合、どうしてもカメラの前に出るようになります。
白っぽい服装だと服に光が反射してしまう可能性もあるので、なるべくなら黒っぽい服を着ておくのが無難です。
シリウスコンプで比較明合成を仕掛ける
最後は自宅に戻って、パソコンのフリーソフトのシリウスコンプで比較明合成をします。
今回使用するのはこれらの黒抜き写真。
![黒抜きしたバイクの写真をそれぞれ比較明合成する](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2021/04/73768bff01cbeec341650ef5da44395d.jpg)
非常に簡単な作業で、星の軌跡を描いた写真や多くのホタルが舞う写真、イルミネーションから人を消すといった合成できます。
比較明合成ソフトシリウスコンプの使用方法はこちらでどうぞ。
今回のバイクの黒抜き写真の反省点
改めて今回出来上がった黒抜きの写真はこの2アングル。
![左後ろからのアングルで黒抜きしたバイク](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2021/04/5fc2e94861a89be86e2f4ce9b0dcaf30-1024x685.jpg)
![比較明合成して黒抜きしたバイク](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2021/04/ff12a29398c87b22cf940b2a0e366f37-1024x685.jpg)
光源がバイクに近すぎた
今回初めてだったので加減が分からなかったんですけど、バイクに光源を近づけすぎた写真が多くて、白く光ってるところが多すぎたかなと思います。
特にこちらの写真は横からのアングルすべて重ねてますけど、タンクの光り方が不自然になってしまってます。
![黒抜きを意識しすぎて照らし過ぎた写真](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2021/04/d24fd31883439989942bd6c4979f402e.jpg)
すこし離れたところからじっくり照らすような撮影のほうがいいかもしれませんし、照明も直進性の強い照明より、拡散性の強い照明のほうがいいかもしれません。
左後ろのアングルがもう少し斜めにしたかった
![左後ろからのアングルで黒抜きしたバイク](https://bikelife.work/wp-content/uploads/2021/04/5fc2e94861a89be86e2f4ce9b0dcaf30.jpg)
左後ろから撮影したアングルって最近お気に入りなんですけど、もう少し横を向けてフロントホイールがもう少し写るようにしたかったなと思ってます。
https://bikelife.work/leftside-photo-point/
後はエンジンに光源を当てすぎたかな?
テールランプも黒っぽくなってるので、わざと点灯させた写真を組み込んでみてもよかったかもしれません。
バイクや車を黒抜き撮影するとテンションがあがるのでおすすめ
いろんな反省の残る黒抜き撮影でしたけど、出来上がった写真はとてもカッコよく写ってると思います。
たいして難しい作業があるわけでもありませんし、特別に高い機械が必要というワケでもありません。場所や時間帯も制限なく撮影できるのでぜひ挑戦してみてください。
https://bikelife.work/tag/%e6%af%94%e8%bc%83%e6%98%8e%e5%90%88%e6%88%90/
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