これは30代最後に資格試験を受験した時のエピソードです。
あの年、私はひとつの資格に独学で挑戦していました。
それは宅地建物取引士(宅建士)。
受けてみようと思った動機は、そのころ年齢的にも後輩や部下ができてきたので、自分が資格試験に挑戦することで後輩たちの刺激になればいいなって思ったから。
最初は過去問の本やらいろんな本を引っ張り出したんですけど、用語に対する抵抗もあり全く受け付けませんでした。
まさにのび太くん状態で、テキスト開いた数秒後には寝てしまうほど。
でも、それって30代とか40代って関係なくない?って思いますよね。
そう、人間にとって嫌なものは嫌なんです。
でもやらないといけないことをダラダラ何年も掛けると、長期においては人生へのリターンも小さくなるということを実感しました。
それを2023年には1級建築士に20年ぶりに挑戦して合格した経験を踏まえて、改めて「資格は1年でも早いほうがいい」と感じたことを書いてみたいと思います。
勉強のために遊びたい若い時を犠牲にする辛さもわかる
金銭的な損失
この時挑戦したものは宅建士でしたが、宅建士の取得には予備校に通う受験者も多いです。
宅建士に限らず建築士だって予備校はありますし、他の業界でも何かしらの予備校のようなものはあるんじゃないかな?
そんな予備校に通う授業料がまた高い。
最近は会社に必要な資格に関しては会社が出してくれるケースも多いでしょうけど、私がこの業界に入ったときには「受かった時払い」という形で自腹切って通いました。
なのでこの受かるかどうかわからない予備校に何十万という単位の支払いが発生するのは辛かったです。
時間的な損失
たいてい具体的な資格試験に挑戦し始めるのって、仕事に必要になるから会社から取得を求められるとかっていう理由で就職してからという人は多いのでは?
でも新卒や2年目、3年目の社員にとっては、会社でのつながりは目上の人ばっかりで気疲れして、帰って勉強どころじゃないっていう人も多いはず。
そして自分がその業界でやっていけるのかどうかっていう不安ももちろんあった気がします。
独身時代は時間があるので、友人関係との付き合いだとか恋人との時間というものが多く取れるだけに、「受かるかどうかわからない資格のために時間を使う」というのは大変な苦痛がともないました。
資格取得は早い方がいいと言われる理由を実感した
20代と30代、40代は身のまわりの環境が変わる
「資格は若いうちにとれ」って20代の頃に言われた人って多いと思います。
20代と30代、40代って何が違う?というと、ひとつは身の回りの環境なんですね。
このご時世早い人や遅い人もいるでしょうけど、20代も後半になると結婚して子供が産まれて・・・っていう人も多いと思います。
そうすると子供中心の生活時間に変わりますし、子供が大きくなるにつれて遊びに連れて行けだ、参観日だと少なからず自分の時間が家族にとられるようになるのです。
そうなると生活スタイルを崩して試験勉強の時間を確保するのは、想像するより難しいんですよ。
同期が合格し始める
身の回りの環境には家族だけでなく会社内での環境も。
それは同期や後輩という存在。
どんな社会にでも「ほっといてもやるやつ」「やらないけどデキるやつ」ってのは存在します。
そんなまわりの同期や後輩たちが合格し始めると、それはますますプレッシャーに。
やはり脳は退化しやすい臓器なのか
あとはよく言われる覚えが悪くなること。
脳って普段は3割ほどしか使われてないとかって言われますけど、その3割のパフォーマンスって間違いなく落ちます。
50代になった今感じるのは、45くらいを過ぎたくらいに1回目の大きな境があった気がします。
資格取得に対するプラスリターンが小さくなる
資格を取得することで得られるものはその資格だけではありません。
社内評価もその一つですし、資格手当という名の金銭的なリターンだってあるはず。
資格手当が10年もらえるのか20年もらえるのかによって、同じ資格であっても生涯リターンは全然変わってきます。
そして転職市場での自分の評価。
終身雇用という考え方がなくなって以来、テレビでも転職サイトのCMはたびたび目にします。
資格があって転職できるのか、はたまた資格も持たずに転職するのかでは、転職市場での自分の評価というものも大きく変わってきます。
資格は早いうちに取ったほうが人生も楽になる
多分みんなわかってます。
資格は早く取ったほうがいいことに。
人はその「遊びたいという欲望」と「わからないことを覚えようとする苦行」は避けられるものなら避けたいに決まってます。
でもそれができたおかげで、資格取得というプレッシャーから開放され、今はとても肩の力を抜いて生活できてる気がします。
なので若いうちにさっさと取って、人生を楽しんでほしいと思います。
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