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空冷エンジンならでは放熱を考えると塗装の下地作りは丁寧にしたい

エンジン塗装
エンジン塗装

塗装のはがれたエンジン、特にネイキッドやアメリカンといったエンジンがむき出しになったようなタイプのバイクにとってみると大きな問題です。このブログに「エンジン 塗装」という検索ワードでそこそこ訪問される方が多いというのはきっとそういうことではないでしょうか。

このブログで紹介しているのはエンジンをおろすことなく、バイクに載せたまま塗装するという方法ですが、今回はその塗装の下地処理について補足しておきたいと思います。

こちらはバイクの右側から見えるエンジン。

塗装したのが2017年なので、すでに8年が経過しています。直後の写真と比べても、ツヤがなくなってきたねという程度。

しかしこちらは左側。すでに多くの場所で剥がれが発生。

こちら側は2017年に塗装して、一度再塗装をしているにも関わらずこの状態。

特に右側だけ特殊な工程を踏んだワケではないのですが。

なので、どうせ塗るのであればということで、エンジンの塗装の下地処理について少し補足をしておこうと思います。

エンジンの古い塗膜は落とす

塗装の剥がれたバイクのエンジン

少しでも早く塗装したいのはすごくわかるんだけど、古い塗膜の上に塗装を乗せても肝心の古い塗膜が剥がれてしまっては結局元のエンジンに逆戻り。サンドブラスト掛けてからっていうのがベストみたいですけど、個人レベルでそこまでするのはちょっと無理だし、そのためにエンジンを降ろして業者にお願いするのであれば全く話が変わってきます。

とりあえず私が塗装前に検討したのはこちら。

  • 剥離剤で落とす
  • 手作業で削る

その結果、手作業で削るという方法を選びました。

剥離剤で落とす

空冷エンジンならではのフィンの深さと数をみると、剥離剤を使うのは「あり」な気がしました。

でもこの手のケミカルを使うと他のところに散った時、余計な場所の塗装が剝がされたり、慌てて拭いて被害が拡大したりと厄介そう・・・。

それに剥離剤を使うと、塗装前の処理がなんとなくめんどくさそうなので、削って落とした方がよい気がしました。

手作業で削って落とす

出来れば電動工具が使えればいいんだけど、フィンの間にブラシは入らないし、本気で落としていこうと思うと地味な手作業になります。

XJR1200,XJR1300のエンジンのフィンの間隔

XJR1200やXJR1300の空冷フィンの間隔は約7mm。棒状のワイヤーブラシ、しかも真鍮製ならエンジン本体に傷を入れずに落とせるだろうかと考えたけど、なかなかフィンの間に入るようなサイズもなかったです。

電動化するのであればインパクトにつけるこういったものも売ってます。

一番小さい径のもので8mmくらいまでは見かけたので、探してみる価値はあると思います。

結局私がやったのは、金属製のヘラ(コーキング押さえ)の先で削ってみるという方法だけど、これらを使っても落ちない塗膜というのは、しっかりと下地に密着していると判断できるわけなので、これでも落ちなければそのまま塗っても問題ないはずです。

あとは表面に小さな傷をつけることで、塗装面の表面積が増えて、密着が増すということも期待できますね。

パーツの脱着

おそらく私が怠ったのはこの工程。

もちろん油がついたような形跡はなかったんだけど、特に左側を塗ったときに塗装が弾かれた感じがありました。

その反省を活かして2回目に塗装しなおした時にはパーツクリーナーで脱脂をしたんだけど、やっぱり塗装が弾かれました。

どうもパーツクリーナーで塗装下地の脱脂するのは適さないんだとか。

なので塗装の前にはこちらのシリコンオフ。

こういうスプレー上のものがいいか、シート状のものがいいかは判断が分かれるけど、どうせ塗装の過程で養生するのだから、スプレーのものでいいと思います。

ミッチャクロンは耐熱性的にどうだろう?

大抵塗装の下地にはプライマーといって、塗装面と塗料の密着を良くするものを塗るんですけど、エンジンの場合どうなんでしょうか?

私は耐熱塗料自体が密着性が高いという記事を読んだことがきっかけでそのまま塗っるんですけど、SNSなんかで探してるとミッチャクロンの工程を踏んでる人もチラホラ。

ミッチャクロンは塗装の乗りにくいアルミなんかにも乗せることが出来るみたいですけど、問題は耐熱性と耐熱塗料との相性。

調べたところ、高温焼き付け用のミッチャクロンというものは存在するようですけど、相性の悪いものを塗装すると塗膜にチヂミができたり、剥がれたりすることがあるから塗料同士の相性というのは結構神経質に選ぶ必要があります。

空冷エンジンならでは放熱を考えると塗装の下地作りは丁寧にしたい

冷却水で冷却する水冷式に比べて、走行風によって冷やす空冷式はエンジン温度が圧倒的に高くなります。

気になるのはその温度ではなく、金属のエンジンの稼働時の熱膨張と停止後の収縮によって塗膜への負担は結構大きいので下地へはしっかり密着させたいところ。

なのでこの下地作りという工程は時間をかけて丁寧にやりたいところだけど、いざ始めるとどうなりますかね?

▽耐熱塗装を始めます

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プロフィール
この記事を書いた人
taro

気付けば50代、30年を越えたバイクライフや趣味の楽器やDIYに関した記事を投稿しています。
保有資格:原付 普通自動車 普通二輪 大型二輪 1級建築士 第2種電気工事士 1級建築/土木施工管理技士 2級FP 宅建士

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