窓を塞ぐ内窓の作り方をご紹介します。
前の記事でもご紹介したように、窓は光や風の通り道、そして熱の通り道にもなります。
室温を保つといった住環境を保とうとした時に、普段使わない窓からの熱損失というのは結構ロスも大きいです。
こちらが前後の写真です
さて、作り方をご紹介していきます。
窓を断熱、目隠し目的で塞ぐ方法
窓をふさぐ作戦はカーテンレールにヨートをつかってパネルを引っかけ、開閉させようという作戦です。
窓を塞ぐ内窓の開閉はカーテンレールを使用する
開閉するためにはカーテンレールを使用して、引違いの内窓をつけるという方法です。
カーテンレールだと安価に済ますことが出来ますし、カーテンのように開閉させることが出来ます。
窓を塞ぐための材料
次に発生した問題は、窓を塞ぐものの重量です。
ご存じのようにカーテンはさほど重たいものではありません。
重量を気にせず作ればいろんな方法があると思いますけど、カーテンレールを使用して内窓を作るためには悩みは尽きません。
そこで考えたのがスタイロフォームと呼ばれる断熱材を使用する事ですが、どうやって吊り下げるか?という問題もありました。
行きついた基本構想がこちらになります。
まず、窓を塞ぐためのパネルの作成です。
内窓になる目隠しパネルの作成手順
内窓の寸法を決める
幅(W)寸法
まずは寸法を設定なければなりませんので、幅方向からご説明します。
幅方向は真半分してししまうと、前後の扉を締めきった時にすき間が出来ます。
そのため幅方向は、全開口幅(W)の半分+15mmとします。
高さ(H)寸法
悩んだのはこちらの高さ方向です。
カーテンレールに、?型のヨートを使用することは初期から決まっていたのですが、この寸法の設定にかなり苦労しました。
開口高さから、カーテンレールのフックまでの高さとヨートの高さ(h2)を引きます。
私はこの寸法を40mmで設定しました。
下側は10mm短く設定しましたが、最悪すき間テープでも貼って調整すればいいかという安易な発想です。
ちなみに私はカーテンレールを隠そうと思ったので室内側を高くしていますが、 肝心なのは、左上のxの寸法です。
ヨートが?型なので、ひっかける部分だけ引いて置かないと掛らないという事態になります。
そうでなければWH寸法を算定すればOKです。
断熱材を芯材にして窓を塞ぐ内窓を作る
すでにカット済みですが、カネライトフォームと薄ベニヤです。(スタイロフォームはダウ化工の製品ですが、カネライトフォームはカネカ製品で、ものとしては同じものです)
とにかく軽量化を目的として、カネライトフォームは20mm厚、薄ベニヤは2.4mmのものを選びました。
後に紹介しますけど、吊り下げのためのヨートを取り付ける芯材には20mm×40mmの製品がたまたまあったのでそちらを使用しています。
一般には手に入れにくいと思いますので、ホームセンターにあるワンバイツーや胴縁と呼ばれる既製品サイズを使用すればよいかと思います。
芯材 | スタイロ厚 |
---|---|
胴縁 | 15mm |
ワンバイツー | 20mm |
内窓のパネルの接着
まずはあらかじめカットしたベニヤなどを接着していきます。
接着剤には、建築業界でも化粧パネルなどの製作で定評のあるアイカ製の接着剤を使用しました。
こちらはコーキングガン、カートリッジガンと呼ばれるもので絞り出していくタイプになります。
再々使うものでもないし、使い捨てするつもりなら100円ショップでも見かけたことがあります。
まずカネライトフォームに接着剤を付けていきます。
ある程度外周に、そして中の方はそれなりに。
物が軽いだけに、さほど多くつける必要はないかと思いますが、この辺りは加減してください。
本来なら両面テープも併用して、接着剤が硬化するまでの仮止めに使用するところですが、今回はこの次の過程で圧着をするつもりだったので省きました。
そして反対側も。
上の写真に右側にはヨートの吊り下げ用に20mm×40mmの下地も接着してます。
内窓パネルの圧着
今度は接着したものを圧着という過程に入ります。
薄ベニヤが反ったりしてたので、両面テープよりはこちらがいいかな?と思ったのですが、結果はどうだったか分かりません。
横方向に同じ厚み(今回は12mm)の板を敷き並べて、その上から角材で挟み込むという方法で一昼夜圧着しました。
角材の飛び出した両端を結束線と呼ばれる細い鉄線でくくり、釘などを使って止血する要領で絞っていきます。
結束線自体は決して高いものではありません。
全数済ませたらこのまま平面にしたまま寝かせておきます。
内窓パネルの重量は?
こうして作った内窓パネルを持って体重計に乗ったところ、7kg増となりました。
つまり1枚当たりの重量は3.5kgということになります。
カーテンレールを増設する
圧着している間に、カーテンレールを取り付けます。
ホームセンターなどに行くと、可変式のカーテンレールなどが売られていますので、そちらを使用すればよいと思います。
計3本のカーテンレールが見えると思いますが、右2本が今回使用するカーテンレールで、残りの1本は使用しなくなります。
カーテンレールの間隔は、パネルの厚みが25mm程度になる予定ですので、最低でも30mm程度は開けておく必要があります
窓を塞ぐためにパネルを取り付ける
塗料で着色する
さすがにベニヤの色では面白くないので、ギタースタンドを作った時の塗料で着色しましたが、塗料が足らず片面だけしか塗れませんでした。
https://bikelife.work/434932881-html/
まあ、屋外側になるものなので・・・
ヨートを取り付ける
今回は16mmのヨートを使用しました。
手でねじ込むのはなかなか大変なので、一旦木ねじとドライバーで下穴を途中まであけておくと楽ちんです。
窓を塞ぐDIYが完成
DIY前
こちらは窓を塞ぐ前の状態です。
DIY後
写真の時点では左端から光が漏れていますけど、ヨートの締め込み具合でもう少し調整してます。
こちらが開けたところ。
必要な時には開けて風や光を取り込み、必要ない時には締めておくことで視線と熱損失を防ぎます。
DIYに掛かったコストは?
材料を手に入れられる価格によって変動しますけど、今回掛かったコストは約4,000円くらいです。
私は仕事がら道具などもありますからこの程度で済みましたけど、そうでなく副資材などを考慮するともう少し掛かるかもしれませんね。
内窓パネルの改善点
パネルの軽量化
パネル1枚当たりの重量は3.5kgほどですが、カーテンのコマ2つにしか掛けていないため、重量が集中してカーテンレールのコマがゴリゴリいうので、もっと軽くする必要があるのかもしれません。
軽い面材を使用する
今回は薄ベニヤを使用しましたけど、プラダンと呼ばれる薄いプラスチック製の面材を使用すると軽量に仕上がるかもしれません。
さすがに、赤や緑といった有彩色は目が疲れそうですけど、白などを使うと部屋も明るくなるように思います。
面材を片面だけにする
この窓は透明ガラスのため、外からもそれなりに見せるために両面にベニヤを貼りましたが、窓に目隠しシートを貼って、屋外側は断熱材をそのまま見せるという事で軽量化させてもいいかもしれません。
値段は高くなりますけど、3Mの製品なら、こういったカッコいいものやドット柄、もありますが、目隠しにはならないかもですね。
ただ断熱材は紫外線に弱いので、経年で粉を吹く可能性があります。
薄い断熱材を使う
今回使用したのは20mmですが、15mmにしてやればもう少し軽量化できる気がします。
4枚にする
今回、苦し紛れに2枚で作った扉を真っ二つにして、計4枚の引き戸形状としてみました。
まあ、幾分動きもよくなりましたし、窓の開閉などもしやすくなったのではないかと思いますが、若干光の漏れが気になる所です・・・
今のものがまた不都合が出た時に考えます。
隙間を小さくする
窓枠の周りにはやはり隙間が生じています。
そのためには隙間テープなどといった商品を利用するのと同時に、もっと上下のクリアランスを小さくする必要があるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最近の住宅には樹脂製の窓なども使われるケースが増えましたが、多くの住宅で使われるアルミサッシは大変熱伝導率の高いものでして、冬はとても冷え込むのです。
実はこういうものがあるのも知っていたのです。
でも私としては完全に視線を遮りたかったのと、断熱性、防音性をより高めたいということもあり、今回の方法を選択しました。
開閉式という事で完全にすき間なく塞ぐのは無理がありますが、カーテン一枚よりははるかに効果が期待できるものです。
ご自宅の窓を塞ぎたいといった悩みをお持ちの方は決して多くはないかもしれませんけど、一つの案としていかがでしょうか。
▽ガラスの内窓についてはこちらを参照してください。
https://bikelife.work/inner-window-ykk/
▽外から塞いでしまう方法はこちら